「心理的安全性」や「傾聴」「カウンセリングマインド」といった離職防止につながるコミュニケーションの重要さを学ぶとともに、春闘を前にこれからの労使間、組合員同士、経営協議のあり方を考える良いきっかけとなる ー第1回労使研修会(2025.1.26~27)

2025年1月26日(日)~27日(月)に2025年度第2回労使研修会を開催しました。初日は大阪梅田リファレンス大阪駅前第4ビル貸会議室にて、労使分かれての情報交換会と懇親会を実施しました。また翌日には関西学研都市けいはんなにある(株)島津製作所 基盤技術研究所 SHIMADZUみらい共創ラボにて、「離職防止につながるコミュニケーション」をテーマにしたセミナーとSHIMADZUみらい共創ラボ施設見学を実施しました。二日間で総47名(労側39名、使側8名)の方が参加しました。
以下にその様子を報告します。

■スケジュール■
1月26日(日)
14:30 情報交換会(労使分かれて)春闘をテーマに
18:30 夕食懇親会@BAR LOUNGE 1818

1月27日(月)
10:30 講演「離職防止につながるコミュニケーション」@みらい共創ホール
12:45 昼食@みらい共創ラボ内食堂
13:45 施設見学「みらい共創ラボ」
15:15 終了

■参加者■
<労側>27単組・39名
<使側>7企業・8名

■研修会の主旨と概要■
電機部会労使において今後取り上げて欲しい講演テーマとして毎回挙がってくるのが「(若手の)離職防止」です。離職する要因は様々あります。例えば人間関係の問題、職場労働環境の問題、業務内容への不満、将来的なキャリア不安、などが挙げられるでしょうか。また社会環境の変化で転職市場が活発になり転職に対するハードルが下がっていることもあります。これらのうち社会環境の変化はどうすることもできませんが、職場労働環境の問題には、例えば長時間労働の問題など従来より労使で取り組んできており、また業務内容への不満、将来的なキャリア不安についても、社内公募制であるとか人事ローテーションとか業務の多様化・多能工化、教育・研修制度の充実など様々な施策・制度を労使で協議し取り組んでいます。一方、人間関係の問題については、各々様々であるため、これまであまり取り組めていないのではないでしょうか。昨今、心理的安全性、ハラスメントなどがキーワードとなってきている中で、人間関係の問題は「コミュニケーション」に起因する問題であるとも言えると思います。そこで、今回は1級キャリアコンサルティング技能士として「コミュニケーション」の観点でこれまで多くの方・企業の相談や支援に取り組まれている(株)HRハーモニーの代表である中村健三郎氏をお迎えし、「離職防止につながるコミュニケーション」という演題でお話しいただきます。皆さまにとって「コミュニケーション」という観点から「離職防止」を考えるきっかけにしたいと思います。
また今回は(株)島津製作所基盤技術研究所(けいはんな)のみらい共創ラボの施設見学を開催します。みらい共創ラボには、「コミュニケーション」が活発になる仕掛けが随所に取り入れられた施設となっており、コクヨオフィスも導入されています。
本講演および施設見学会が皆さまの取り組みに、また企業や組織の発展につながることを期待しています。労使共に多くの方のご参加をお待ちしております。

●情報交換会
労使でそれぞれ分かれて情報交換を行いました。(労側:春闘関連の情報交換、使側:JAM春闘方針説明・情報交換、他)
労側の情報交換会では、各単組より要求内容の検討状況を報告し合いました。業績は厳しいが、それ以上に人手不足であり人財確保定着の観点から物価上昇を上回る賃上げと他社との格差是正を要求根拠として検討している単組が多かったのが印象的でした。
一方使側の情報交換会では、最初に安河内会長よりJAMやJCMの春闘方針をご説明いただいたのちに、企業間で情報交換が行われたようでした。

●懇親会
栗栖労側幹事の司会と熊谷労側代表幹事の乾杯のご発声で懇親会がスタートし、井上使側代表幹事による中締めで閉会となりました。引き続き懇親会には安河内会長にも同席いただき、雰囲気の良い店内で参加者間思い思いに懇親を深め過ごしていました。

●研修会
まず、司会の松本事務局長より、受入側労組によるあいさつを兼ねて本日の内容とスケジュールなどの話があった後、電機部会を代表して熊谷労側代表幹事より「島津製作所・島津労組の皆さん、本日は貴重な場の提供を感謝する、コミュニケーションを即す仕掛けが随所にみられる本当に素晴らしい施設である、春闘での情報交換では物価に負けない賃上げの実現、格差是正、人材の確保定着に向けていろいろと情報交換を行った、また本日の講演は中村先生をお招きして、皆さんから要望が強い離職、特に若手の離職防止のためのコミュニケーションがテーマとなっており私も楽しみにしている」とごあいさつをいただきました。
続いて、井上使側代表幹事より、「ようこそみらい共創ラボにお越しいただき感謝する、また私のキャリアコンサルティング技能士の勉強会仲間である中村先生による講演をできること嬉しく思う」と受入側企業としてまた講演主旨に触れたあいさつをいただきました。

●講演
今回の講演は、
◎テーマ:離職防止に繋がるコミュニケーションセミナー~離職の本質~
◎講師:株式会社HRハーモニー 代表 中村健三郎さま
でした。
井上使側代表幹事の知り合いということでご登壇いただいた中村先生。離職の本質を理解し、「傾聴」や「カウンセリングマインド」などのコミュニケーションスキル、「心理的安全性」のある環境、人それぞれの「個性」に応じたコミュニケーションの取り方が離職防止に繋がるというお話をいただきました。

参加者からは「上司部下のコミュニケーションがメインの話だが、組合員同士(同僚)でのコミュニケーションはどうすればよいか」、「部下側からのアプローチでアドバイスはないか」、「会社の理念やパーパスが最も大事であると理解しているがそれでよいか」などの意見や質問がありました。

また個人的に印象に残ったのが、「一緒に頑張っている人、応援してくれる人がいる、そういう環境があれば人は頑張れる」というコメントが印象的でした。労働組合運動は組合員が主役であり、組合員が主体性をもって参画すれば労働組合は益々活性化していくのではないか、またこれから始まる春闘をはじめ各労使交渉や労使協議などでも労使お互いにリスペクトして協議することで労使がともにより良い方向になっていくのではないかと思ったりしました。

●施設見学
講演終了後、堀場執行委員(島津労組)より、食堂の利用方法を説明したのち、郡山りょうおよび春闘に勝つという意味を込めた「勝つ(カツ)丼、お吸い物(紅白)、小皿(紅白)」の定食セットをいただきました。
昼食後、みらい共創ラボの施設内を見学しました。コクヨオフィスも取り入れて、研究アイデアやイノベーション創出の基となるコミュニケーションを活性化させる仕組みがあちこちに盛り込まれている施設でした。
研修会の最後に、仁木労側幹事より、「いよいよ春闘をむかえるが、物価上昇から組合員を守るという観点は労使で一致しているので労使で話し合って賃上げを実現していくべき、大阪の夜をそれぞれ過ごしていただけたものと思う、中村先生の講演はあらためていろんな観点でコミュニケーションということの重要性を理解できた、みらい共創ラボは本当に素敵な施設である」と今回の労使研修会としてのまとめのあいさつをいただき二日間の労使研修会を終了しました。

●さいごに
これからまずは春闘、そして夏は郡山りょうの取り組み、その後も25周年記念事業の海外視察を予定しています。まじめさ楽しさ盛り合わせのてんこ盛りの活動を進めていきますので引き続き皆さん積極的なご参加をどうぞよろしくお願いします。
(記:事務局長 松本康)

2025年度第1回中部エリア会議

中部エリアは1月10日(金)、愛知県伏見駅周辺の会議室において2025年度第1回エリア会議を開催し、9単組12名が参加しました。

会議では、各組織より企業状況、秋闘の結果、春闘要求の考え方などについて意見交換を行いました。春闘については、多くは組織決定前の「思い」ではあるものの、世間状況やJAM方針も鑑み昨年以上の要求を目指す組織が目立ちました。その他にも、オープンショップ制における組合員確保の課題や、労働環境改善に関する要求などについても活発な情報交換がされました。

会議後には近隣のおしゃれ居酒屋に場所を移し親睦を深め、春闘の勝利を誓いあいました。

次回のエリア会議は4~5月を予定しています。

会議の様子

会議の様子

5年ぶりに対面での幹事会を開催し、年間の部会活動の方向性を確認-第1回労組幹事会(2025.01.06)

●はじめに
2025年1月6日名古屋伏見の貸会議室「スペース7番」にて労組幹事会(13名参加/18名中)を開催しました。コロナ禍を挟んで、実に約5年ぶりの対面での開催となりました。

●主要議事
幹事会では、冒頭、熊谷部会長からご挨拶を頂いた後、諸事情で例年より1ヶ月ずらして11月24日に開催した総会および翌25日に併設開催した第1回労使研修会の振り返りを行いました。開催後の参加者アンケートや幹事からの意見では、急な日程変更になったが無事に開催できてよかった、労使研修会との併設で調整しやすかった、会場アクセスがよかった、戸村先生の講演は聞きやすい、など前向きな意見が多く、悪い意見は特に挙がりませんでした。一方、今後のより充実した開催を見据えると、Web会議併用の必要性、宿泊無しの通い参加や大部屋宿泊の是非、などを考慮した運営を検討していくこととなりました。
次に1月26~27日に開催を予定している第2回労使研修会について、限られた時間の中で情報交換会をより有意義な時間にするにはどうしたらよいかなど当日の運営についての詰めの確認を行いました。
続いて部会結成25周年記念事業の海外視察についての内容検討を行いました。旅費が高騰しており早めの参加意思表明をお願いすることで費用面を抑えていきたいということを確認した。

<第1回労組幹事会議案>
1.部会長挨拶
2.報告事項
(1)JAM電機部会 第26回総会、第25回労使会議総会(2024/11/24)
(2)JAM電機部会 第1回労使研修会(2024/11/25)
3.協議事項
(1)JAM電機部会 2025年度 年間活動計画について
(2)JAM電機部会 第2回労使研修会(2025/1/26~27)
(3)JAM電機部会 結成25周年記念行事(海外視察)について
(4)JAM電機部会 各エリア会議について

今の時代に合わせて創意工夫しながら部会活動をさらに前進させるとともに、JAM業種別部会をリードする電機部会をめざす-電機部会第26回総会・電機部会労使会議第25回総会・第1回労使研修会(2024.11.24~25)

2024年11月24日(日)東京品川ビジョンセンター品川にてJAM電機部会第26回総会・JAM電機部会労使会議第25回総会を開催しました。また翌日11月25日(月)には第1回労使研修会として、東京大井町大井貸会議室にて戸村先生による講演会を開催しました。
★参加人数★
【部会第26回総会】労側:29単組・38名
【労使会議第25回総会】労側:29単組・37名、使側:8企業8名
【第1回労使研修会】労側:22単組・29名、使側:3企業3名

●はじめに
諸事情により当初予定から1か月遅れでの総会開催となりました。総会開催に先駆けて、2025年7月参議院選挙のJAM予定候補者である「郡山りょう」氏にお越しいただきごあいさつをいただきました後、部会総会を開催しました。続いて労使会議総会を開催し、総会後には懇親会を行いました。また、総会翌日には、第1回労使研修会として「ウェルビーイング」をテーマに戸村先生による講演会を開催しました。以降で総会と第1回労使研修会の様子を報告します。

●郡山りょうのごあいさつ
電機部会加盟単組の企業は、人々のライフラインに直結するモノづくりに携わっている企業が多い。電機部会として産業政策や業界の抱える課題解決を進めていくことで人々に全産業に影響を及ぼすようなことにもなる。部会活動に期待するととともに、7月の参議院選挙に向けてご支援をお願いする。

●第26回総会
総会の冒頭では、熊谷部会長より「能登半島地震で皆さま方この間ボランティア活動などされてきたと思うが、震災関連死が増えている。まだまだ継続的な支援が必要である。2024年度は20周年レセプションで始まった。20周年海外視察は状況踏まえて国内に切り替えて実施し「『(まじめさ楽しさ)盛り合わせ』のてんこ盛り」で開催できた。春闘では物価上昇に対応した賃上げを実現した。一方価格転嫁の取り組みはまだまだ道半ばである。ドラマ「民王R」の中でも価格転嫁の話が出てくる。本日の総会も皆さまで作り上げたい。」とご挨拶がありました。また続いて、JAMを代表し安河内会長より「春闘の議論が始まっている。JCMや連合での数字が見えてきているが、JAM内で議論している要求水準は高いように感じるかもしれないがJCM他産別と比べて一番低い水準である。そのあたり考慮して各単組の要求に落とし込んでほしい。政策実現活動については、先の衆議院選挙では野党が議席を伸ばしたことは褒められることだが、与党の一人負けって感じである。これから野党各党の真価が問われるはず。郡山りょうの取り組みだが、応援カードについては地方JAMへ任せており本部としては不安しかない。ただそこは各地方JAMのことを信じているので、各単組も各地方JAMを通じて取り組みを進めてできる限り取り組んでほしい。以上JAMとしての連帯のごあいさつとする。ともにかんばりましょう」とご挨拶をいただきました。

本総会では2025年度の活動方針・活動計画が議案の中心となりました。2025年度は引き続き、今の時代に合わせて創意工夫しながら部会活動をさらに前進させるとともに、他の業種別部会の活動の手本となり、JAM業種別部会をリードする電機部会をめざそうということを満場一致で確認されました。同様に、他の議案(文末参照)についても満場一致で確認されました。

なお、本総会を持って、電機部会の役員を3名の方が退任されました。
副部会長:萱場 隆弘さん、幹事:加藤 弘樹さん、幹事:鈴木 一隆さん
これまでの部会におけるご活躍に感謝いたします。

●労使会議第25回総会
冒頭、熊谷労側代表幹事より「休日お忙しい中お集まりくださり感謝する。労側の皆さまには前段の部会総会と話が重なるので主に使側の皆さまに向けてお話をさせていただく。能登半島地震から11ヶ月経過する中で震災関連死が増えている。引き続きの支援が必要であると思うで皆さまも継続したご支援をお願いしたい。2024年度の活動は、昨年20周年レセプションで神戸クルーズを開催し20周年海外視察は国内切替えて知覧へ行った。春闘は労使で話し合う中で物価上昇に伴う賃上げに取り組んだ。今後郡山りょうをよろしくお願いする。今期で退任の皆さまには永らくのご活躍に感謝する」とご挨拶がありました。
また、井上使側代表幹事より、「労使会議25回総会が開催されること心よりおめでとう。私は以前労側の事務局長を務めていたこともあるが、部会活動がその時からいい意味で脈々と続いていること嬉しく思う。政治社会が混迷しているが、やっぱり一番大事なのは現場の皆さまの生産性であったり、働きがいであったりと思う。労使同じベクトルで様々なことに取り組んでいきたいと思う。また一年どうぞよろしくお願いする。」とご挨拶をいただきました。

全ての議案については満場一致で確認されました。

 

また本総会にて、3名の方がご退任されました。
使側幹事:柳原 豊士さん、使側幹事:庄司 真一郎さん、労側幹事:萱場 隆弘さん
これまでの部会におけるご活躍に感謝いたします。

【議事】JAM電機部会第26回総会
1.主催者代表あいさつ
2.JAM本部代表あいさつ
3.報告
(1)2024年度活動報告
(2)2024年度一般会計・分担金会計・特別会計報告
(3)2024年度分担金会計・特別会計 監査報告
4.議案
(1)2025年度活動方針・活動計画に関する件
(2)2025年度予算に関する件
(3)役員交代に関する件
(4)表彰に関する件

【議事】JAM電機部会労使会議第25回総会
1.主催者代表あいさつ(労側・使側)
2.報告
(1)2024年度活動報告
3.議案
(1)2025年度活動方針・活動計画に関する件
(2)役員交代に関する件

●懇親会
総会終了後には懇親会を開催しました。萱場労側幹事(副部会長)の司会で懇親会は始まり、熊谷部会長(労側代表幹事)の乾杯のご発声、メンバー間で懇親を深めたり情報交換したりと思い思いに過ごし、最後は井上使側代表幹事の中締めで終了しました。

●講演
総会を開催した翌日には、第1回労使研修会を開催しました。今回の講演は、
◎テーマ:労使で考えるウェルビーイング(Well-being) ~国連や国際的な状況から読み解く「青い鳥」探しの旅~
◎講師:日本マネジメント総合研究所合同会社 理事長 戸村智憲さま
でした。ふわっとした言葉であり、でも世の中の流行り言葉のように使われている「ウェルビーイング」について戸村流の考えでわかりやすくお話しいただきました。5度目の登壇となる戸村先生ですが、実はこれまでの4回の講演テーマはバラバラではなく、いろんな形で「ウェルビーイング」とつながっているということ、「ウェルビーイング」とはこうこうこういうことだ!と押し付けることはその時点で「ウェルビーイング」と逆行していてハラスメントにもなるということ、など戸村流の「ウェルビーイング」

の解釈がきけた講演でした。「ウェルビーイング」を一言でいうなら関西弁での「ええ感じ」、「ええ感じでいられる」、「手を伸ばせば届く」、「満たされた状態」、こんな感じでしょうか、とのことでした。

■講演の主旨と概要■
企業や組織

における「ウェルビーイング(Well-being)」や「エンゲージメント」が注目されるようになりました。例えば社員が「ウェルビーイング」な状態にあれば仕事での生産性が高まり、あるいは会議が「ウェルビーイング」な状態にあれば、活発な意見が出て議論が深まったりイノベーションの創造につながると言われています。
また社員が健康的に仕事に熱中し、仕事が生きがいと健康につながっている状態を「ワークエンゲージメント」というそうです。社員の「ワークエンゲージメント」に着目し、健康的に仕事に打ち込める「ウェルビーイング」な職場環境を実現することが今の時代の持続的な企業経営に欠かせなくなってきました。このように「ウェルビーイング」は言わば労働組合・企業労使が本質的に取り組むべき大切な概念であると考えます。
とはいうものの、私たちは具体的にどう取り組めばよいのでしょうか。取り組みが必要なことは理解できますが、「ウェルビーイング」な状態とは具体的にどのような状態なのか、「ウェルビーイング」な状態に向けて具体的な行動はどうすればよいのか、そこを問われると「?」な人も多いのではないかと思います。また「ウェルビーイング」と関連するキーワードに「エンゲージメント」「健康経営」「心理的安全性」「働き方改革」「SDGs」などがあります。「ウェルビーイング」とこれらとの違いは何でしょうか。
そこで今回も戸村先生をお迎えして、いつものように(戸村”節”で)かみ砕いて、「ウェルビーイング」をわかりやすくお話いただきます。これから労働組合として、人事総務として、企業労使として、「ウェルビーイング」をどのように捉え、どのように語り、どのように行動していけばよいのかを考えるきっかけとなれば幸いです。
(JAM電機部会 事務局長 松本)

●さいごに
今回開催にあたり、急なお願いにも関わらず5度目の登壇をいただいた戸村先生、企画や準備、当日の進行まで多大なるご尽力いただきました東日本エリア会議の中村さん、萱場さん、そして、企画や手配など影で大いにサポートいただきましたミヤコ国際ツーリストの野牧さん、下辻さん、本当にありがとうございました。

(記:事務局長 松本康)

第2回東日本エリアを開催

2024年7月21日(日)に、2024年度第2回目の東日本エリア会議を開催しました。

前回に引き続き東京・友愛会館での開催となり、13名が対面で出席しました。

東日本エリア会議では、各単組の活動状況・企業情報のほか、皆で事前に出し合った「今、気になっているテーマ」についてのディスカッションを中心に会議を進めています。

今回のディスカッションは、ON・I・ON2調査をはじめとした「意識調査の活用について」、「人事制度改定時にどんな情報を把握しているか」、「年次有給休暇の取得率向上の取り組み」、「組合イベントについて」、「広報活動の事例共有」、「退職金の水準について」など様々なテーマでの意見交換がされました。

また、単組情報・企業情報の共有では、今期での役員交代がある単組や、今年度の大きな取り組みの検討状況のほか、企業の2023年度業績や2024年度の計画などが共有され、こちらについてもたくさんの質疑がありました。

当日やむを得ず参加できなかった単組の皆さんからも、多くの情報共有を頂きました。ありがとうございました。

2024年度第2回西日本エリア会議

2024年7月12(金)にテラサキ労働組合の組合事務所にてJAM電機部会2024年度第2回西日本エリア会議を開催いたしました。梅雨で足元の悪い中、11単組19名もの多くの方々にご参加いただきました。最初に、6月24日ご逝去されました、三和電子の前委員長のご冥福をお祈りいたしまた。議長、部会長、事務局の挨拶では、気候変動の影響を受け酷暑に見舞われ、豪雨、土砂災害の被害も多く発生しており、自分の身は自分で守って行かなければならない、JAM共済の見直しも含めて取り組んで頂きたい事、5月に行われた、JAM電機部会20周年記念行事(第2回拡大労使研修会)についての事、そして、郡山りょうの必勝に向けて、活動協力をお願いするとの、ご挨拶がありました。
単組報告では、今回も初めて電機部会に参加するメンバーがおられましたので、自己紹介を交えた報告をして頂き、会議では、各単組の近況報告、ベースアップと一時金以外の春闘情報についての意見交換を行いました。内容は、賃金制度、人材不足、評価制度について、意見交換を行い、評価方法、フィードバック面談、評価制度の日程、評価内容、評価者など、各単組での問題点が話され、西日本エリアで情報の共有を図りました。又、部会長より投げかけられておりました、退職金制度についての議題で、ポイント制の退職金制度を導入されている単組に、それぞれ取り組み内容について説明して頂きました。
ベアに準じてポイント単価を上げて行く方式と、物価上昇に合わせてポイントを上げる方式について、2単組から取組報告がありました。
報告された2単組以外は、制度導入時からポイント単価を変えていない、又はポイント制ではない退職金制度で、賃金が上昇しても、退職金は昔のままとの事なので今後議論する必要があり、西日本エリアでは、退職金アベレージ2200万円を目指して改善していきましょうと、なりました。
会議の後、懇親会をテラサキ労働組合事務所前(外)にてBBQを行いました。15時頃には雨も上がり、サプライズゲスト(西日本エリア前議長とミヤコの牧野さん)にて炭への火起こしを、してくれておりました。BBQでは、焼肉、焼きそばを美味しく堪能させていただきました。そして、交流会では楽しさてんこ盛りで、おおいに盛り上がり、西日本エリアの結束を図れた、有意義な会議開催でありました。準備していただいたテラサキ労働組合の皆さま、議長には、大変感謝致します。ありがとうございました。

オンラインでの感動にはじまり「現地に行きたい」という声の多かった知覧特攻平和会館をリアル見学!!戦争の悲惨さ、命の尊さ、平和の大切さをさらに実感した記念事業にふさわしい労使研修会に 第2回労使研修会(2024.5.16~18)

2024年5月16日(木)~18日(土)鹿児島知覧他にて、2024年度拡大第2回労使研修会を開催しました。今回の労使研修会は、20周年記念事業の海外視察の代替え行事として開催しています。
今回の研修会は26名(労側23名、使側3名)の方が参加しました。
以下写真や感想で振り返ります。

■スケジュール■
5月16日(木)
羽田・中部・神戸の3空港より出発
→ 鹿児島空港で合流後、専用バスにて移動
→ <昼食>
→ 知覧特攻平和会館見学
→ (夕食・宿泊)指宿白水館

5月17日(金)
ホテル発専用バスにて移動
→ 知覧武家屋敷見学
→ さつま無双(株)見学→ <昼食>
→ 薩摩藩島津家別邸「名勝仙巌園」見学
→ (宿泊)鹿児島ワシントンプラザホテル
→ ホテルにチェックイン後に全体で夕食

5月18日(土)
ホテル発専用バスにて移動
→ 霧島神宮参拝
→ <昼食・見学> 高千穂牧場散策
→ 鹿児島空港で解散
→ 羽田・中部・伊丹の各空港へ帰路

■参加者■
<労側>17単組・23名
<使側>3企業・3名

■開催趣旨と概要■
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で延期していた部会結成20周年記念事業の海外視察は、新型コロナウイルス感染症が5類移行となったため、2024年度中に実施するべく部会三役を中心に検討を進めてきましたが、コロナ禍の影響や円安および物価高による費用高騰、また来年度には25周年を迎える時期に来ている等諸般の事情により実施を見送ることとしました。その代替行事として第2回労使研修会を国内にて2泊3日の拡大版で開催することとしました。
開催地(研修先)は、コロナ禍の2021年7月にリモート開催した労使研修会でオンライン”仮想”見学した鹿児島県南九州市にある知覧特攻平和会館の”リアル”見学がメインです。当時の研修会後のアンケートでも「実際に行ってみたい」という声が多かった施設です。
第二次世界大戦の終戦から78年が経ちましたが、世界各地で内戦や紛争が絶えません。ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザへの侵攻など、多くの人命が失われています。こういうときだからこそ、少しの間普段の生活・職場を離れ、日本の戦争の歴史を振り返り、一人ひとりが平和について考えるきっかけになれば幸いです。
また部会結成20周年の節目を祝うとともに部会加盟労組の慰労と次の周年に向けて結束をあらためて確認するべく、特攻平和会館他に鹿児島各所を巡って学びと研鑚を深めてきました。

●知覧特攻平和会館をリアル見学を通じて(参加者の感想)
・隊員たちの遺書を読み、家族への感謝や詫び、国を護るために決死の決意がしたためられていて、身が引き締まる思いがした
・特攻作戦という日本の歴史を改めて認識し、この歴史があって今があるということを強く感じた
・今回リアルで見学して、戦争の悲惨さ、平和の大事さを改めて痛感することができた
・オンラインで見るのと違い、その空気感は行かないと感じられないものである
・もちろんドラマや小説等でも話としては知るところではあったが、実際の遺書や写真などを見ていて、なんとも言えず切ない気持ちになった
・気軽に使っている必死という言葉について、今一度考えさせられた
・特攻隊はもちろんですが、送り出す家族、周囲の方々、上官、それぞれの方々に想いを馳せた時、後に残るのは、特攻に出る・出す苦悩、戦争の無意味さ、そして平和の尊さであった
・特攻隊をはじめ当時の方々の努力や犠牲の上に今の平和な日本があることを今一度自分自身も考え、家族や周囲にも伝えていきたい
・オンラインでの参加時も感動したが、リアルに見学した事で、戦争の悲惨さや個人毎の色々な思いを知る事ができ、改めて感動した
・個人的には「お国のため」「戦争は負け方が大事」などの言葉で正当化され、1000人以上の若い命が特攻という行動をとった(とらなければならなかった)、という部分に怖さを感じた。当時の日本や世間の雰囲気からの目に見えない圧力のようなものが、人の考えや行動に大きな影響を与えること、と同じように、今の世の中でもそういった雰囲気や言葉から、他者の思考や行動に良くない影響を与えてしまう、ある種のハラスメントのようなことは身の回りにも幾らでもありそうなので、改めて自分の行動(立ち居振る舞い)を見直していきたいと感じた
・拝見した手紙や遺書の数々は、どれも力強く、残される家族や恋人を募ったものばかりで、「明日、自分は必ず死ぬ」という状況の中で、そういった言葉を残していった、今の自分よりも遥かに若い人たちがいたことを思うと、言葉にならない気持ちになった

●さいごに
今回は、20周年記念事業である海外視察の代替事業の意味もある労使研修会でした。海外視察が諸般の事情で難しい中、皆さんの声を受けて実現した知覧特攻平和会館へのリアル見学、それ以外にも結成記念事業としての鹿児島各所での食事・見学など、一連の行程の中で、参加者一人ひとりが今回の旅を心から学び楽しんでいただいたことで部会加盟20周年のお疲れ様とこれからの部会発展への祈念にもなったと思っています。まさに「まじめさ・楽しさ盛り合わせ」のてんこ盛りの電機部会らしい研修会でした。
これもひとえに今回の企画・準備・運営いただきました仁木議長はじめ西日本エリアの皆さま、伊藤担当、ミヤコ国際ツーリストの野牧さまのおかげです。心より感謝申し上げます。
(記:事務局長 松本康)

2024年度第2回中部エリア会議

中部エリアは4月19日(金)、名鉄岐阜駅周辺のレンタルスペースにおいて2024年度第2回エリア会議を開催し、10単組14名が参加しました。

会議では、各組織より春闘状況や、労使の課題、また価格転嫁の取り組みなどについて意見交換を行いました。春闘については、多くの組織が昨年以上の賃上げを獲得できた状況を共有しました。一方で、賃上げの方法については、一律ベースアップという組織が多い中、年齢層で配分を変更している組織、独自の賃金モデルを目指す組織もあり、人への投資のあり方について議論を深めました。

会議後には、懇親会場の焼肉店に場所を移し親睦を深めました。焼肉をソウルフードと自称する長野県飯田市からの参加者からは「美味しい焼肉のコツは、好きなように焼いて好きなように食べること」とのアドバイスがあり、それぞれが思い思いに最高級飛騨牛に舌鼓を打ちながら、楽しい夜を過ごしました。

次回のエリア会議は7~9月を予定しています。

会議の様子①

会議の様子②

2024年度第1回西日本エリア会議

2024年2月8日(木)琵琶湖グランドホテル会議室にて JAM電機部会2024年度第1回西日本エリア会議を開催いした。今回は、長期にわたりコロナ禍でエリア活動が制限されたこと、そして、エリアの仲間達と初心に戻り、「顔合わせ・心合わせ・力合わせ」を確認し、ひざを突き合わせて1泊での24春闘必勝会議を8単組12名が参加しておこなった。
会議では、初めて電機部会に参加されたメンバーより自己紹介をしていただき、その後に各単組の24春闘の要求内容について報告をしていただきました。宿泊ということで、皆さんより意見が多く上がり1単組50分を超える意見交換が行われ、さすがに借りていた会議室だけでは意見交換が終わらず、部屋に戻っても、温泉でも意見交換をしている方もおられました。春闘前のじっくり意見交換ができる宿泊会議で、24春闘団結して目標に向かって頑張ることを誓い合い、非常に充実した西日本エリア会議を開催することができました。ご参加の皆さんありがとうございました。

夕食懇親会でエリアの団結を深めました。

「当たり前のことを当たり前にやる」でも自社の当たり前が社会の非常識になっていないか?企業や組織の相次ぐ不祥事を受けて、あらためて労使で「コンプライアンス」、「企業ガバナンス」、「危機管理広報」について考える ー第1回労使研修会(2024.1.28)

2024年1月28日(日)貸会議室ビジョンセンター田町およびWeb会議システム(Zoom会議)のハイブリッドにて、2024年度第1回労使研修会を開催し、総43名(労側33名、使側10名)の方が参加しました。

■スケジュール■
13:30 郡山りょうごあいさつ
13:45 講演会
15:00 (労使分かれての)情報交換会
17:30 夕食懇親会@アリスアクアガーデン田町

■参加者■
<労側>24単組・33名
<使側>8企業・10名

戸村先生の講演

情報交換会の様子

■講演の主旨と概要■
このところ企業や組織の悪しき慣習や風土による長年蓄積された事案が発覚した不祥事が頻発しています。そして不祥事が発覚後も公表が遅かったり当事者意識の欠けた対応が「隠ぺい」「責任逃れ」などと余計に批判を浴び、企業や組織のイメージを著しく落としたり悪化させています。
また、そもそも企業や組織には不祥事を起こさない「コンプライアンス」意識が求められているとは思いますが、顧客によるイタズラ動画が炎上し不安を広げた事案も出てきており、どれだけの「企業ガバナンス」をもってしても防げない危機が存在します。今の時代はインターネットやSNSの普及により、情報の伝達が迅速かつ広範囲に行われるため、不祥事や事案が発覚した場合、不確実な情報や批判的な意見が瞬時に拡散される可能性もあります。
いかに不祥事を未然に防ぎ、また危機を最小限に抑え、企業や組織の信頼やイメージを守るためには、「企業ガバナンス」および「危機管理広報」がどれだけ機能するのかが大事であると考えます。
電機部会ではお馴染みの戸村先生はまさに「危機管理・リスク管理」および「企業経営」が専門分野です。そこで、今年も、というか今年のテーマこそ戸村先生をお迎えし、「コンプライアンス」「企業ガバナンス」「危機管理広報」について、かみ砕いてわかりやすくお話いただこうと思います。
本講演が皆さまの企業や組織の発展につながることを期待しています。労使共に、多く方の参加をお待ちしております。

●はじめに
研修会開催に先駆けて、2025年7月参議院選挙のJAM予定候補者である「郡山りょう」氏にお越しいただきごあいさつをいただきました。その後、研修会を開催しました。
以下にその様子を報告します。

●労使代表幹事あいさつ
まず、熊谷労側代表幹事からは「休日の中多くの皆さんに出席いただき感謝する。まずは元日に起きた能登半島地震、230人を超える犠牲者、まだまだ多くの被災者の皆さんが避難を続けている。亡くなられた方々のご冥福と被災者へのお見舞いを申し上げる。さて、ここ数年講演いただいている戸村先生。相次ぐ不祥事の中、コンプライアンス・ガバナンス・危機管理広報と戸村先生の専門分野であり、今回もわかりやすく説明いただけると思っている。理解を深めたい。春闘については、昨年大幅なベア獲得となったものの実質賃金は低下し続けている。過年度物価上昇率が3.0%と言われている。今年も物価上昇を超える要求をしていかなければならないと思っている。後郡山りょう。さきほど立派なごあいさつをいただいた。この間村田きょうこ議員の取り組みを進めてきたわけだが、村田議員は基幹労連の組織内議員。JAMの組織内国会議員の実現を成し遂げなければならない。また研修会後には懇親会も予定している。有意義な研修会にして楽しさの場につなげたい。」とご挨拶いただきました。
また井上使側代表幹事からは「以前労側事務局長をさせていただいていたが、ご縁あって使側代表幹事として戻ってきた。これからよろしくお願いする。地震で犠牲・被災された皆さんにお悔やみとお見舞いを申し上げる。時期的に春闘もそうだが、今日の戸村先生の講演テーマはコンプライアンス。労使で考えると良い言葉が付けられているが、企業活動を営んでいるものとして、労使一緒になって会社を守っていくためにどうしたらいいか、そのために役に立つお話が聞かせていただけることを楽しみにしている。」とご挨拶いただきました。

●講演
今回の講演は、
◎テーマ:労使で考えるコンプライアンス・企業ガバナンス・危機管理広報
◎講師:日本マネジメント総合研究所合同会社 理事長 戸村智憲さま
でした。
4年連続でご登壇いただいた戸村先生。相次ぐ企業や組織の不祥事の中で、「当たり前のことを当たり前にやる、だけど自分たちの当たり前が社会の非常識になると不祥事のもとになる」、「かけてはいけない天秤にかけてしまうと不祥事の落とし穴にはまる」、「コンプライアンス違反という言葉は使わない、法令順守だけではなく、法令順守+社会的規範となる行動をどれだけとれるか」など今回においても戸村節でわかりやすくお話しいただきました。

●情報交換会
講演の後は、労使でそれぞれ分かれて情報交換を行いました。(労側:春闘関連の情報交換、使側:JAM春闘方針説明・情報交換、他)
労側の情報交換会では、今年の春闘は各単組より物価上昇に負けない、昨年を上回る賃上げ要求をしていきたいという力強い意見が多く寄せられました。

●懇親会
佐藤労側幹事の司会と熊谷労側代表幹事の乾杯のご発声で懇親会がスタートし、井上使側代表幹事による中締めで閉会となりました。電機部会の楽しさの部分である懇親会は終始良い雰囲気で参加者間で各々懇親が深められました。

●さいごに
開催日程について、コロナ禍前までは、1月末の日曜日の一日開催が通例でした。今回はそのパターンで実施しましたが、出席者の皆さんの感想や反応などを見ていて、特に大きな不満・不安はなさそうでしたので、来年以降も第1回労使研修会は、この日程と対面開催(Web併用)を基本に計画したいと思います。早いですが皆さんご予定のほどどうぞよろしくお願いします。
講演内容については、戸村先生には4年連続での講演依頼となりましたが、今タイムリーな話題でもある企業や組織・個人の不祥事や事件がテーマでもあり、この分野に特に精通されている戸村先生からいつもの通りかみ砕いてわかりやすく説明いただけたと思っています。皆さんの今後の活動に少しでも役に立つもの、気づきとなれば幸いです。
今後も電機部会ではコロナ禍前の当たり前を取り戻す活動、つまりまじめさ楽しさ盛り合わせのてんこ盛りの活動を進めていきますので引き続き皆さん積極的なご参加をどうぞよろしくお願いします。
(記:事務局長 松本康)